生きづらさ対策

【体験談】”自分を大切にする”ってどうやるの?具体的な方法やメリットまとめ

もっと自分を大切にしなよ

自分を大事に出来ない人は、他人も大事にできないよ

などとよく言いますが、どうしたら”自分を大切にできる”のかピンと来ない方、大勢いると思います。かつての私もそうでした。

こじら

自分を大切にするってどうやって…?

え、私って自分を大事にできてないの…?

じゃあ「自分を大事にしてる」ってどういう状態のこと???

そんなふうに悩んでいる方向けに、私が体験し、勉強し、実践して分かったことをまとめます。

私はHSPやACなど、認知が歪みやすい性質を色々持ち合わせているのもあって、結構自分をいじめて生きてました。ですが、ここ数年は以前よりだいぶ自分を大切にできるようになったな~と実感しています。

そんな当事者が書いた記事なので、同じ悩みを抱える方の参考になったら幸いです。

この記事でわかること

・自分を大切にするって、つまりどういうこと?

・逆に、自分を大切にしてないってどういう状態?

・自分を大切にすると起こる変化(メリット)

・自分を大切したいときの具体的な行動+実践してみての感想

※この記事は自分を大切にできなくて20年ほど苦しんだ者が書いています。メンタルに関する書籍・記事等で得た情報、カウンセリングを受けたり精神科を受診した時の体験、アドバイスを実践してみた結果、感想などを交えて、筆者の考えをまとめたものです。

自分を大切にするって、つまりどういうこと?

自分を大切にするとは、「自分で自分を傷つけない」「自分の味方でいる」ということ。

当たり前にも思えますが、無意識のうちに自分を傷つけることが習慣化している人もたくさんいます。

では、自分で自分を傷つけるって何でしょう。

「自分を守らない、ないがしろにする、いじめる、追い込む」というようなことです。これだけだとイメージしにくいので具体例も挙げていきます。

自分を大切にしていない=自分を傷つけている

「自分を傷つける」と一口で言っても、人によってそのスタイルはさまざまです。

じゃあ、例えばどんな形で表れるのか。具体例を挙げるとこんなかんじ。

身体的なもの:自分の体を酷使しすぎる、危険にさらす、傷つける

自分の健康を守らないことや、危ない行為に没頭する等。

度を越した仕事(残業)のしすぎ、疲れているのに休もうとしない、睡眠や食事をまともに取らない、日当たりや空気の悪い部屋に引きこもる、無茶な性行動や運動をしすぎる、文字通り自分に傷をつける、など。

精神的なもの:自分の思いや考えを抑圧する、否定する、責める

自分の心を守らないこと、意思や感性を尊重していない状態を指します。

自分の本音を無視する、別の感情や理屈で無理やり感情にフタをする、何かにつけて必要以上に自分を貶す、責める等。

さらに具体的に言うと…(※あくまで一例ですが)

■自分の感じたことや考えは間違っていると思い、実行や表現することができない。または他人に配慮しすぎて、思ったことが言えない、できない。逆のことをしてしまう。

<例>

・ワガママは良くないと皆が言うから、イヤなことでも絶対やらなければと思う。

・自分は頭が良くないので、答えが分かる問題でも、人前では答えられない。答えたくない。

・別に行きたくないのに「行きたい」と言って、そんなに会いたくもない人に会いに行って疲れてしまう。

・口答えすると長時間叱られるので、自分が正しいと思っても言わずに我慢する。

etc.

・悪いことがあると自分のせいかもと思い、自分の不出来を責める。

<例>

イライラしている人が近くにいると、自分のせいだと思い焦る、不安に駆られる。

人の失敗や悲しむ姿を見て、こうなる前に手助けができたのでは…?等と自責する。

相手のためと思い込み、直接求められていないことまで無理して実行する(いつも笑顔でいる、常に役に立とうとするなど)  etc.

・そのほか

自分が失敗したとき、必要以上に自身を責める、貶める(「自分は何をやってもダメ」という観念)、ほめてもらえないと自分の価値が分からない、考える前に人の言う通りに動いてしまう  etc.

当てはまる+生きるのがシンドイなら要注意

ここに挙げた「自分を傷つける行動・思考」は、誰でも多少はそういうところあるのでは?というものも含んでいます。また、本人が本心から選んでやっている例もあるので、それだけで一概に”悪いこと”とは言えません。

「多少自分を傷つけているが、そのあとでしっかり息抜きが出来ているのでさほど問題にならない」という人もいます(というかコレが所謂健全な生き方に近い)。自分の希望ばかり通していられない、時に我慢も必要になるのが人間社会なので当然です。

こじら

しかし、自覚・無自覚を問わず、我慢が重荷になっているなら話は別

ここまでに挙げた例に当てはまる+「なんだか分からないけど生きてて苦しい、色々うまくいかない」「人から何かされたわけでもないのに、なんかもう生きるの嫌だな、疲れたな…」と感じているなら、自分で自分を傷つけたダメージが積み重なってとんでもない大傷になっている可能性も。

自分って無理してたのか!と気づいたら、自分を労わるスタイルへ徐々に切り替えるのがオススメです。

”無意識の自分いじめ”を習慣にしてる人がいる

上記のような自分を傷つける行為は、他人にやれば明らかに問題になるようなことばかりです。しかし、自分自身を傷つけて苦しんでいる本人は、こういった行為を「望んでやっている」「選んで好きでそうしている」「これが自分の長所だし」等と思い込んでいることがあります。

つまり無意識に自分にヒドイことをし続け、いじめ抜いている状態です。

そんなことある?と思うかもしれませんが、意外とあるので怖いんです。どういうのかというと

<筆者の場合:人のため、が染みついてた

小中学生のころから、母親の愚痴聞き役を買って出ていました。

優しく話を聞いて慰めてあげられるのが自分の長所であり存在価値でもあると思っていましたが、よく考えたら愚痴を聞くのが好きだったわけじゃないのです。

他の家族やママ友の悪口が出ることもあります。聞いててちょっとしんどい時も、母の気持ちを聞いて受容することに徹してました。そうすれば母から必要とされることができる、安心できる。というのが愚痴を聞き続けた理由の全てだったんだなーと、今では思います。

まともな反抗期もやらず母の味方を続けた結果、日常的に自分を抑圧してしまう生きづら人間が爆誕したのです、、、

原因不明の生きにくさがあるのに原因がわからない、改善を試みても一向に結果がでないときは、まさかコレのせいで!?というところが原因だったりします。まさに私がそうでした。

原因が自覚できない、認められないとスタートラインに立てません。

無自覚の自分いじめに気づくのは難しく、時間もかかりますが、関連本を読んだりしてユルユルと探し続けると、ある時急に自覚できたりするものです。

生きづらい、でも理由がわからないという人は、「たぶんコレは原因じゃない」と思う部分こそ疑ってみるのもいいかも。

自分を大切にすると起こる変化(メリット)

私の場合は身体面もですが、無意識のうちにやっている”精神面の自分いじめ”が多いタイプでした。自分を傷つけていた行為をやめて、かつ自分の心身を労わる行動をしたことで、こんな変化がありました。

自分に対するマイナスな感情は、思い込みだったと気づいた

自分に対する負の思い込みは数々ありましたが、代表格として「自分は仕事も、好きなことでさえ、向上の努力ができない人間だ」と思っていました。

が、それは睡眠や食事など生活の基礎がめちゃくちゃだった(&心も無理してた)ため、気力が湧かないだけでした。

こんな風にして、心身の調子が整うことで「あれ?できてなかったこと、できるようになってるぞ」という瞬間が徐々に、色んなシーンで増えてきます。当時は自分がかなり最悪のコンディションだと気づかず、良い結果を出すことだけ追い求め続けてたんですね。求める成果なんて出ないわけだ。

自分を責めることが減った

完璧主義がやわらいだ、とも言えます。

自分を大切にすると心に余裕ができるので、視野が広がって周りがよく見えます。そうすると「これができないのって自分だけじゃなかったんだ~」と気づきます。そうして、自分の欠点を以前より責めなくなりました。

自分が人より劣っていると思い込んでたポイントの中には、人として誰にでもある欠点も多かったみたいです。そもそも、人間なんて不完全なものですもんね…。

人と話せるようになった

悪いときの私は、買い物中に店員さんと目を合わせたり、挨拶・事務的な会話をすることも難しい状態でした。こんなみじめな自分を人前に晒すのがツラすぎる、、という感じ。

自分を大切にし始めてから、少しずつ自信が戻ってきて、人と目を合わせて話せる自分に戻っていきました。

休むことの大切さを知った/生産性がUPした

こじら

自分は人よりダメなので休んでる場合じゃない…

お金もないから安いゴハンで十分…

というような思考があったのですが、自分を大切にするなら、十分な休息や栄養補給は必須。睡眠や健康な食事、運動などを意識するようになってからは、結果、単純にコンディションが整いました。

また疲労やストレスでちょっとバランスが崩れても、一度休んで整えてからまた動き出した方が何倍も効率がいいと分かるようになりました。

やる気・元気が増えた

自分を認めてあげる、尊重してあげると、自分の意思で行動ができます。自分が選んだ行動の結果「おいしい」「楽しい」「好き」「うまくいった」ということがあると、小さなうれしさや元気が湧いてきます。このちっちゃい積み重ねが地味に効くのです…!

何事も、毎日コツコツやると効果が最大化するんだな、と実感しましたね。。

他人のふるまいに寛容になった

「私はこんなに我慢してまで皆のために笑顔を作ってるのに。不愛想な奴は許せない!!」みたいな、人の不出来を責める思いが薄くなりました。

皆も私も自由に生きていいし、どうしても苦手だったりイヤなことはあるよね‥という気持ち。アイムオーケー、ユーアーオーケー。

「自分を大切にする」具体的な行動

ここからは、自分を大切にするため実行した具体的な行動+やってみた感想を紹介します。

※効果は私個人の体感によるものですが、参考までに。

睡眠タイプを調べる+生活スタイルを得意な方に寄せる

自分の努力では変えにくい得意/不得意も世の中には存在します。

特に睡眠タイプはその部類!なので、不得意な生活スタイルをなるべく避けることにしました。私は睡眠タイプが夜型寄り。オオカミタイプというやつです。

https://twitter.com/cojira_hsp/status/1656601116086525952

調べたのはこのサイト→→https://questi.jp/diagnoses/commons/chronotype

・夜0時~朝8時の8h睡眠を確保

・10時出勤OKの職場に転職

この2点を死守しただけでかなり楽になり、朝とつぜん不調になることも減りました。「私は毎日ちゃんと出勤できる」という自信と安心感があると、さらによく眠れてプラスのサイクルになります。

なるべくバランスのとれた食事をする/好きなものも食べる

買ってきてもいいし、作ってもいいので、なるべく栄養バランスのいい食事にしましょう。味も、自分が好きなものを必ず一品入れて、楽しく食べられるとなお良し。胃が疲れてたら、うどんとかスープの優しいものを食べてください。

作るのがストレスになっては本末転倒なんですが、簡単でおいしい、栄養も取れるレシピをストックしておくといいです。

(筆者おすすめ、簡単レシピを発信する料理家さんについての記事がこちら)

お風呂にゆっくり入る

疲れをとって、体を温めます。体があったまるとメンタルにも良い影響がありますし、入眠にも役立ちます。できればですが、湯船につかるのをオススメします。入浴剤が好きならそれもぜひ。

お風呂は嫌い、むしろストレス!という人は、シャワーだけでもするとか、無理なく入れる頻度を探ってみてください。

マッサージをする

痛むところや疲れた部分をもみほぐします。私は足のむくみマッサージとかしてますね。

面倒だなと思う人は、疲れた箇所に手のひらを当てるだけ、撫でるだけでもいいです。当てるだけでも温まるし、不思議とほっと癒される感覚があります。これは人間の本能なのだそうで。また、リンパは撫でるだけでも流れるらしいです。

1日5分でもいいのでやると、自分の疲れ具合もちゃんと把握してあげられるし、疲労も取れていい感じ。「自分を労わると、ちゃんといい効果があるんだ!」と実感できるのでおすすめ。

自分のニーズをちゃんと聞いてあげる

疲れたな~と感じたら休む、眠いなら寝る、お腹が減ったら食べる、気が乗らないならやめておく、痛みがつらいなら我慢しすぎず薬を飲む、等々。これ、すごく大事。

当たり前のことなのに、大人は、特にこじらせてる人はないがしろにしがちです。とはいえ全部本能の赴くままだと生活が破綻するので、私は生活習慣が崩れない程度に実践してました。

それまでは「疲れてるけど、まだやることがあるから」と無理に頑張ることが続いていましたが、疲れや空腹を理屈で黙らせるのはやめて自分のニーズをきっちり叶えると、自然と心が落ち着き穏やかに暮らせるようになりました。

「今日なに食べたい?」と自分に聞く

こじら

自分のニーズ…?って何?わからん。という人はこれやってみて下さい

自分の意思や望みがとっさに分からない人もいると思います。そんな方にオススメなのが、カウンセラーさんから教わったこの技術。これが出来てくるにつれ、自分のニーズを叶えるのも上手になっていきます。

<やり方>

たとえばあなたは毎朝、癖でコーヒーを飲んでいるとします。

朝起きて、半自動でコーヒーを注ぐ前に「いま何が飲みたい?コーヒー?お茶?牛乳?」と、心のなかで自分に聞いてあげます。

で、自分の意思でちゃんと選んでから、飲み物を入れましょう。

なんじゃそら、と思う人もいるかもですね。いますよね。わかります。w

これ、最初はやる意味が感じられなかったり、何が飲みたいか分からなかったり、「なんでもいいよ早くしろよ!」と思ってしまっても、日々続けると自分の中からぼちぼち返事が返ってくるようになります(※実体験)。返事って感じはしなくても、ちゃんと何が飲みたいか分かるようになります。

飲み物でもいいし、ランチメニューでも、服装、今日聴く音楽でもなんでもいいので、こういう小さい選択をなあなあにせず自分の意思に従って行う、というのがポイントです。

特に無意識の自分いじめが激しい人は、自分の意思を見失っているせいで自分をないがしろにしてしまうので、こうやってちょっとずつ自分軸を思い出し、取り戻す工夫が必要ということ。これ個人的にはやってよかったランキング1位です。

「天才」「えらい」を口癖にする

これは冗談まじりのテンションでやりましょう。本気で念じようとすると絶対逆効果なので、ライトな感じで。言葉に出すのは無理があるって方も、ぜひ心の口癖にしてみてください。

「肯定ペンギン」というキャラクターがいますが、要するにあれをやるのです!

「朝起きられた。えらい」

「トーストにバターとジャム塗った。おいしい。天才」

「ねむいけど会社についた。えらい」

「仕事がんばって終えた、すごい」

「よし、帰りに美味しいごはんを買って帰ろう。天才の発想!」

こんな調子。

文字に起こすと非常におバカな感じもしますが、ちょっとしたことを褒めてると、自分の中の褒め基準がゆるくなるせいか、どんどん気楽になっていきます。こんな私にもできてること、いっぱいあるな…と気づくきっかけになりました。

一歩で超えれるミニハードルが無数に並ぶ道。そこが私たちの毎日です。

ハードル1つ超えるたびに「よし、できた!」って褒めていきましょう。

ていうか、誰もみんな生きてるだけでえらい。私は心底そう思うので、これは今ここで確実に他人から褒められたこととして、ぜひ胸に刻んどいてほしいのです。えらい!

ひとりのとき、本音を口に出しちゃう

「明日仕事か、やだ~」とか、「寝る時間だけど寝たくない」とか、「○○は美味しくないから食べない」とか、「あの店員さんの態度どうかと思う。私のほうが接客向いてる」とか、誰にも聞かれないときに思うまま呟いてみます。

今までは「そんな文句言っても仕方ないんだから」と黙殺していた感情が、ちゃんと表に出るようになるので、そうやって形にした感情はいつのまにか消化されていきます。

感情を抑圧しない&自分の気持ちを知るのに役立ちました。

まとめ:自分のいちばんの味方でいよう

人と関わって生きてる以上、誰かの態度や言葉を基準に行動することはあるでしょう。状況が許さないこともあるかもしれません。でも、最終的に自分の味方ができるのは自分だけ、自分の気持ちがわかるのは自分だけ

人生のどこかで、ちょっと曲がった観念や習慣を身に着けてしまった人にとっては、特に事情もないのに「自分は二の次」が当たり前になっていることもあります。それは当たり前じゃないので、気づいて修正していけるとよいです。

自分を傷つけるのをやめると、毎日とても生きるのが楽になります。今が苦しい人はぜひ、自分を大切にする行動を試してみてください。

少しでも参考になれば幸いです。